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ハヤシ歯科診療所について
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ご予約・お問合せ
当医院は、以下の施設基準等に適合している旨、厚生労働省地方厚生(支)局に届出を行っています。
・医療情報取得加算
当医院では、オンライン資格確認システムを導入しており、マイナンバーカードが健康保険証として利用できます。患者さんの薬剤情報等の診療情報を取得・活用して、質の高い医療提供に努めています。マイナ保険証の利用にご協力ください。
・医療DX推進体制整備加算
当医院では、オンライン資格確認などを活用し、患者さんに質の高い医療を提供するための十分な情報を取得し、診療実施の際に活用しています。
・明細書発行体制等加算
個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書を無料で発行しています。
なお、必要のない場合にはお申し出ください。
・歯科技工加算1・2
院内に歯科技工士がおりますので、迅速に義歯(入れ歯)の修理及び軟質材料を用いた義歯内面の適合状態の調整を行います。
喫煙がもたらす歯周病リスク|口腔から考える“もう一つの健康寿命”
喫煙は肺や心臓だけでなく、「歯ぐき」や「歯そのもの」にも静かに、しかし確実に悪影響を及ぼします。特に40歳を超えた頃から顕著になってくるのが、歯周病の進行と喫煙の深い関係です。
「毎日歯を磨いているのに、歯ぐきの腫れが引かない」
「歯石除去をしても、再発を繰り返してしまう」
その背景に、喫煙習慣が“見えないリスク因子”として作用していることは、決して少なくありません。本記事では、ハヤシ歯科の視点から、喫煙と歯周病の関係性について医学的根拠に基づき解説いたします。
喫煙が歯周組織に与える影響とは
歯周病は、歯の周囲にある歯肉や骨が徐々に破壊されていく病気であり、放置すると歯の喪失に至る重大な疾患です。そして、喫煙者は非喫煙者と比較して2〜7倍も歯周病リスクが高まることが、複数の研究で明らかになっています。
その主なメカニズムは以下の通りです:
① 免疫機能の低下
喫煙は白血球の機能を抑制し、歯周病原菌に対する防御反応を弱めます。これにより、歯周病が進行しやすくなります。
② 血流の減少
ニコチンなどの作用により歯肉の毛細血管が収縮し、歯ぐきへの血流が低下します。結果として、炎症が起きていても“見た目”には赤くならず、自覚症状が遅れることがあります。
③ 傷の治癒遅延
喫煙者は外科処置やスケーリング後の治癒が遅く、同じ治療でも効果が出にくい傾向があります。
④ バイオフィルムの形成促進
喫煙はプラーク中の病原性菌の増殖を促進し、より攻撃的な細菌環境をつくります。
※参考文献:
・厚生労働省「喫煙と歯周病の関係」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-011
・日本臨床歯周病学会「歯周病と煙草の関係」
https://www.jacp.net/perio/cigarette/
喫煙者は“歯科の予防”を最優先すべき理由
ハヤシ歯科では、喫煙歴がある患者様に対して、歯周病リスクを十分に考慮した特別な予防プログラムをご提案しています。
具体的には:
・唾液検査・歯周ポケット検査の頻度を増やす
・歯周病原菌の除菌やPMTC(機械的クリーニング)の徹底
・出血が見えにくい“サイレントタイプ歯周炎”への注意喚起
・禁煙支援に関する情報提供とご相談対応
喫煙者の歯周病は「発見しにくく、治りにくい」という特徴があり、ご自身では気づかないうちに深刻な状態へと進行している可能性があります。
ハヤシ歯科では、喫煙習慣を持つ患者様にも寄り添いながら、精密な検査・専門的クリーニング・生活習慣への助言を通じて、歯と全身の健康を支えてまいります。
唾液は最も頼れる“天然の防御機構”|う蝕を防ぐ4つの働きとは
口腔の健康を守る上で、歯みがきや食生活と並んで、私たち自身の体が持つ重要な防御機構があります。それが「唾液」です。
一般的には見落とされがちですが、唾液は単なる“潤滑液”ではなく、科学的に証明されたう蝕(むし歯)抑制因子としての働きを持っています。特に中高年以降、唾液量が低下しがちな年代においては、この働きが低下することによるリスクを正しく理解しておくことが重要です。
本記事では、唾液がもつ4つの主な役割と、ハヤシ歯科で行っている唾液検査について詳しくご紹介いたします。
唾液が持つ4つのむし歯予防作用
① 保護作用(洗浄・被膜機能)
唾液には、歯や口腔粘膜に付着した食物残渣や細菌を**洗い流す作用(クリアランス)**があります。 また、口腔内の表面をコーティングすることで、物理的刺激や乾燥から歯や粘膜を守ります。
② 殺菌・抗菌作用
唾液中にはリゾチーム、ラクトフェリン、IgAなどの抗菌成分が含まれており、プラーク(歯垢)の形成や、う蝕の原因菌であるミュータンス菌の増殖を抑制する作用があります。
③ 緩衝作用(酸中和機能)
食後に口腔内が酸性に傾くと、歯の表面からミネラルが溶け出す「脱灰」が起こります。唾液はこの酸を中和し、pHを速やかに中性に戻すことで脱灰の進行を防ぎます。
④ 再石灰化作用
唾液中にはカルシウムやリン酸が含まれており、脱灰された歯の表面に再び沈着することで、自然な歯の修復(再石灰化)を促します。フッ素と併用することで、その作用はさらに高まります。
※参考文献:厚生労働省「口からはじめる生活習慣病予防」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000124752.pdf
唾液は、個人差が非常に大きく、加齢、生活習慣、ストレス、服薬などの影響を受けやすい体液でもあります。したがって、唾液の量や質を評価すること=口腔の抵抗力を評価することにつながります。
ハヤシ歯科では、唾液検査を通じて、科学的根拠に基づく口腔リスク評価を行い、一人ひとりに合わせた予防プログラムをご提案しております。
プラークコントロールの本質|セルフケアとプロフェッショナルケアで守る口腔の健康
むし歯(う蝕)や歯周病を予防する上で、最も基本でありながら最も重要な行為がプラークコントロールです。
プラーク(歯垢)は、目に見えにくい細菌の塊であり、放置することでむし歯や歯周病の原因となります。しかし、日々のブラッシングやフロッシングだけでは除去しきれない部位があることもまた事実です。
ハヤシ歯科では、患者様ご自身のセルフケアと、専門家によるプロフェッショナルケアを組み合わせた予防管理を重視しています。本記事では、その必要性と仕組みについて詳しく解説いたします。
プラークの「完全な除去」はセルフケアだけでは難しい理由
歯と歯の間、奥歯の咬合面、深い歯周ポケットなどは、たとえ丁寧にブラッシングを行っていても、セルフケアでは届きにくい部位です。特に高齢になるにつれて、歯ぐきの退縮や補綴物の増加により、清掃の難易度はさらに上がります。
プラークは形成から24〜72時間で成熟し、有害性が増すため、定期的な専門的クリーニング(PMTC)によって、セルフケアでは落としきれないプラークやバイオフィルムを除去することが必要です。
※参考文献:
日本歯周病学会「歯のメインテナンス」
https://www.jacp.net/perio/mainte/
メインテナンスの本質は「治療後の健康の持続と再発予防」
治療によって得られた健康な口腔環境も、時間の経過とともに自然に悪化していく傾向があります。このため、定期的なメインテナンス(予防管理)を行い、再発を未然に防ぐことが非常に重要です。
ハヤシ歯科では、患者様の年齢・歯周病リスク・プラークの付着状態などを総合的に評価し、2、3ヶ月の間隔で個別に設定したリコールプログラムを実施しています。このリコールを守らずに放置すると、病気が再発・進行し、再び治療が必要になる可能性が高まります。
・プラーク染色を用いた視覚的なセルフケア指導
・電動歯ブラシや歯間ブラシ等の器具選定サポート
・歯科衛生士によるPMTC(機械的歯面清掃)の実施
・唾液検査・歯周ポケット検査によるリスク評価
・メインテナンス内容を個別記録・共有し継続管理
プラークを「ゼロにする」のではなく、「コントロールする」ことこそが、う蝕・歯周病のない人生を実現する鍵であると、私たちは考えています。
むし歯(う蝕)は、誰にでも起こりうる極めて一般的な疾患ですが、その発症には科学的に明確な「メカニズム」が存在します。特に、食事と口腔内の酸性環境、そして再石灰化の働きに注目することで、むし歯の本質と、効果的な予防方法が見えてきます。
本記事では、歯が酸で溶ける「脱灰」と、自然な修復作用である「再石灰化」という二つのキーワードを中心に、う蝕の発症プロセスとその抑制策を、医学的根拠に基づいて解説いたします。
う蝕が起こる四つの要因
う蝕(むし歯)は、以下の4つの要因が重なることで発症すると考えられています。
・細菌(主にミュータンス菌)
・糖分(食べ物や飲料に含まれる発酵性糖質)
・時間(酸にさらされている時間の長さ)
・歯の抵抗性(エナメル質の構造や唾液の性質)
食事をとると、口の中は酸性になり(pHが低くなり)歯の表面の成分であるカルシウムとリンがとかされはじめます。これを脱灰といいます。ふつう40分くらい時間がたつとpHは高くなり、とかされたカルシウムとリンはにもどり再石灰化されます。しかし、酸にさらされる時間や回数が多いと、歯の脱灰がつづき、う蝕が進行してしまいます。
※参考文献
厚生労働省「歯の健康」
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b6.html
う蝕は、突然できるものではありません。日々の食事習慣、口腔内環境、唾液の働きが複雑に絡み合いながら、「脱灰が再石灰化を上回った瞬間」に、静かに始まります。だからこそ、う蝕の本質を理解した上での定期的な予防管理が、生涯にわたる口腔の健康を守る鍵となります。
ハヤシ歯科では、医学的根拠に基づくう蝕予防と、患者様一人ひとりに寄り添う丁寧なケアを通じて、歯科医療を「未来の健康投資」と捉える方々に信頼される診療を提供しています。
月・火・水・金・土 | 8:30~14:30 |
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休診日:木曜、日曜、祝日
名古屋市中区 鶴舞の歯医者「ハヤシ歯科診療所」
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