ハヤシ歯科レポート

夏の口臭リスクと唾液の関係:ドライマウスを防ぐためにできること

夏の到来とともに気温や湿度が上昇し、体調管理に一層の注意が求められます。なかでも見落とされがちなのが、口腔内の乾燥による口臭のリスクです。実は、唾液の分泌量と口臭には密接な関係があります。特に40〜70代の皆さまにとって、健康寿命の延伸という観点からも見逃せないポイントです。

唾液の役割と脱水の影響
唾液には、食べかすや細菌を洗い流す「自浄作用」があり、口腔内の健康維持に欠かせない存在です。ところが、夏場は発汗や冷房による乾燥の影響で体内の水分が奪われやすくなり、唾液の分泌量が低下しがちです。この状態が「ドライマウス(口腔乾燥症)」と呼ばれるもので、口内の細菌が増殖し、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(VSC)が発生しやすくなります。
特に高齢者では唾液腺の機能が加齢とともに低下しやすいため、夏の脱水がドライマウスをさらに悪化させる可能性があります。

※出典
・日本歯科医師会「ドライマウスについて」
 https://www.jda.or.jp/park/trouble/index10.html

夏場の口臭予防に効果的な対策
1. こまめな水分補給
体内の水分バランスを保つことが、唾液分泌の安定につながります。喉が渇く前にこまめに水を飲むことを習慣づけましょう。利尿作用のあるカフェインやアルコール飲料ではなく、常温の水が推奨されます。

2. 定期的な歯科クリーニング
歯科医院でのプロフェッショナルクリーニングは、細菌の温床となるプラーク(歯垢)や歯石を除去し、ドライマウスの影響を最小限に抑えることができます。ハヤシ歯科では、個々の口腔環境に合わせたケアプランをご提案しております。

3. 唾液腺マッサージの実践
耳下腺、顎下腺、舌下腺などの唾液腺を軽くマッサージすることで、唾液分泌を促すことができます。簡単なセルフケアとして日常生活に取り入れてみてください。

ハヤシ歯科からのご提案
夏の口臭は、単なるエチケットの問題ではなく、全身の健康とも深く関係するサインです。
ハヤシ歯科では、口腔乾燥に対する予防的アプローチとして、唾液量のチェックや生活習慣の見直しを含めた総合的な診察を行っております。
健康寿命を見据えた口腔ケアを、今年の夏から始めてみませんか。