ハヤシ歯科レポート

歯周 組織の再生療法

こんにちは。ハヤシ歯科診療所 院長の林祐巳子です。
再び台風が接近していますね。自然の摂理に抗えませんが、皆さまご用心ください。
あわせて随分と寒くなってきましたね。私は毛布も引っ張り出して冬支度をしました。

さて、今日は学術講演会に参加させて頂きました。
「歯周組織 再生 医薬品」として認可された、世界初のお薬について開発に関わられた村上教授 (大阪大学 大学院歯学研究科 歯周病分子病態学)のご講演です。

この薬剤は、失ってしまった歯槽骨等の「歯周組織の再生」を促します。
しっかり対象となる状態を診査したうえで、外科的処置に本剤を使用します。
効能は歯槽骨、セメント質、歯根膜の再生を促して、結合組織性付着を形成させます。

日本国内の全29歯学大学のうち、25校もの大学が研究に参画されたそうです。
適応するケースの条件はもちろんあります。

再生療法の新たな一歩として、大変注目を集めています。既に長年かけて研究、開発された上に臨床例も術後10年以上経過の経過も観察されています。

村上先生のご講演で、「リグロスは魔法の薬ではありません」と繰り返しおっしゃっておみえでした。骨の造成レベルなどの出来る事、出来ない事をしっかり判断して正しい術式で治療をさせて頂くことが成功のポイントです。

まだまだ今後も、再生療法の研究が進んでいきます。
私達開業医は研究者の皆様のご苦労に感謝しつつ、常に最新の技術・材料を学び続けていくことが大切です。
歯の治療も、どんどん速さで進化しています。楽しみですね!

補足ですが、村上先生も術後のクリーニング・ホームケアがとても大切だと強調なさっておられました!
一生ご自身の歯を守って、健康で元気ハツラツにいきましょう。